何のために学ぶのか <中学生からの大学講義1>

2015年08月25日

所蔵情報

外山滋比古、前田英樹、今福龍太、茂木健一郎、本川達雄、小林康夫、鷲田清一 著/筑摩書房


~学びたい人たちを応援~

本書には、「なぜ学校に通うのか」「なぜ学ばなければならないのか」「大学で何を学べるのか」といった疑問に対し、七人の識者からのアドバイスが載っています。

著者の一人、小林康夫氏は、「学ぶことの根拠」という章で、「大人になると失われる、学生の年頃にのみ持つ特有の感覚」に端を発しながら、この興味深い根拠について述べています。また、学びの上で大切なのは「もう一度やり直す力」と明言し、ピカソが天才と呼ばれた理由は、この力にあることを作品の経歴とともに解説しています。

他にも魅力あふれる先生の講義がコンパクトにまとめられていて、進路に迷う人たちのみならず、こんな講義を受けて「学びたい人たち」の道に光を照らす一冊です。

(島根日日新聞7月6日掲載)