未来を変えた島の学校

2015年10月24日

所蔵情報

山内道雄、岩本悠、田中輝美著/岩波書店

~教育の力でまちづくり~

 山内道雄町長は「まちづくりの原点は、人づくり。産業や雇用を生み出すモノづくりと、未来を担う人づくりがそろってこそ、真の意味で持続可能になる」と考えた。その考え方に共鳴し、ソニーを辞めて海士町へIターンした岩本悠さんが、過疎化で廃校寸前だった隠岐島前高校の改革に取り組んだ軌跡を描く。海士町の職員が高校の教員や県教育委員会、島前高校区の他2町村の理解を得るという困難に立ち向かう中で、確実に生徒が変わり、地域が輝いていった。
 地域全体を学びの場にして、学力だけでなく人間力も身につける教育で魅力化を図り、地域リーダーを育て、全国から入学希望者が集まる高校へと変えたこの取組は、全国の離島だけでなく中山間地域などの課題解決のモデルとして注目されている。

(島根日日新聞10月12日掲載)