高校野球論
2015年10月24日
野村克也 著/KADOKAWA
~弱小野球部がID野球の原点~
高校野球が始まって今年は100年にあたります。普段野球は見なくても高校野球は見る、という方も多いのではないでしょうか。地元の学校を応援したり、注目選手の活躍に期待したり、勝っても負けても球児の野球に対するひたむきな姿は多くの高校野球ファンを虜にして、すっかり日本の夏の風物詩となっています。
著者の野村氏はID野球で知られていますが、高校時代は地区の一回戦を勝つことも難しく、監督もコーチもいないチームで甲子園には全く無縁でした。しかしその高校時代に自分自身で考え、創意工夫し試行錯誤する習慣がつき、それが野村ID野球の原点だと述べられています。弱小校が強豪校に勝つためにはどうしたらよいか、著者の高校野球論を楽しく読むことのできる一冊です。
(島根日日新聞10月19日掲載)