紛争地の看護師(一般)
2019年05月10日
白川優子/小学館
~助けを求めている人がいる~
世界各国でおきている紛争の様子をニュース番組等で目にしますが、日本に住む私たちにとっては、遠い国の出来事として見てしまいがちです。著者の白川優子さんは、紛争などの理由で保健医療サービスを受けられない人々を支援する「国境なき医師団」の看護師として、派遣先で治療を行っています。
これまでシリアやイエメン、イラク、南スーダンなど、紛争地を中心に派遣に応じており、その先々で実際にあった出来事をこの本で紹介しています。病院では毎日のように爆撃音が響き、空爆や砲撃で傷ついた人たちがひっきりなしに運ばれてきます。患者の多くは無関係の市民であり、日常的に命の危機にさらされていることが分かります。紛争地で助けを求める人達のことを一緒に考えてみませんか。
(島根日日新聞2019年4月1日掲載)