世界のはてのペンギン・ミステリー(児童)
2019年10月13日
岡田貴久子/理論社
~ウサギのスパイは敵?味方?~
地球侵略のため遠い星からやってきたスパイは、正体がばれないように、ピンク色のウサギのぬいぐるみにしか見えないスーツを着ている。ウサギの任務は地球の環境や知的生命体(人間)の様子を現地で観察して母星に報告すること。ほかの星の宇宙人が地球を横取りしないか警戒も怠らない。
本書は、そんなウサギが活躍する『宇宙スパイウサギ大作戦』シリーズの四年ぶりの最新作です。今回、ウサギは南極の近くの島に小麦畑があるのを発見し、宇宙からエネルギーが持ち込まれたのではないかと調査に向かいます。母星の進んだ技術も非科学的な地球では役に立たず、「答えは自分で見つけるしかない」と体当たりで真相に迫っていきます。
子どもも大人も、スパイになった気分で楽しめる作品です。
(島根日日新聞2019年6月17日掲載)