モノ・ジョーンズとからくり本屋(児童)

2020年07月03日

所蔵情報

シルヴィア・ビショップ:作 三辺律子:訳 平澤朋子:絵

 ~からくり本屋の不思議な空間~

 街角の小さな本屋「白鹿亭」の「忘れもの(・・)」の棚に置かれた女の子が新しい家族の幸せのため奮闘するお話です。
 白鹿亭のお母さんとお兄さんに引き取られた女の子は、「モノ」という名前をつけてもらい、貧しくても幸せな毎日を送っていました。
 そんな家族に大きな幸運が舞い込みます。世界で一番大きな本屋を引き継ぐ権利を抽選で勝ち取ったのです。家族は大喜びし、大好きだった白鹿亭を後にします。しかし喜んだのもつかの間、実は大きな落とし穴が待ち受けていたのです。
モノ自身が家族に言えない悩みを抱え、再度「忘れ物」にされてしまう恐怖に苛まれながらも、必死で家族を守ろうとする姿が力強く描かれています。

(島根日日新聞2020年11月4日掲載)