[天狗倶楽部]怪傑伝 元気と正義の男たち(一般)

2020年07月03日

所蔵情報

横田順彌/朝日新聞出版

 ~時代を駆け抜けた怪傑児たち~

 今年のNHK大河ドラマ「いだてん」に登場した、謎の集団「天狗倶楽部」は実在した団体です。天狗倶楽部は明治42年(1909)に早稲田大学出身者を中心に結成されたスポーツ社交団体でした。しかし、代表者はおらず、入るのも辞めるのも自由という一風変わった団体でした。
 天狗倶楽部の中心人物は押川春浪(しゅんろう)(冒険小説家)や吉岡信敬らでしたが、ほかにも後に野球殿堂入りする橋戸(はしと)頑鉄(がんてつ)や飛田(とびた)穂洲(すいしゅう)、名文家と評される新聞記者・弓館(ゆだて)小鰐(しょうがく)、演劇家の水谷竹紫(ちくし)など、バラエティーに富んだメンバーを抱えていました。
 本書は奇人・変人と称される彼らの自由奔放なエピソードが満載の銘々伝と、熱血録で構成されています。明治から大正時代を駆け抜けた若者たちの生き様にふれてみませんか。

(島根日日新聞2020年2月3日掲載)