歌がにがてな人魚(子ども)

2021年01月30日

所蔵情報

ルイス・スロボドキン:作 小宮 由:訳/瑞雲舎

 ~こんな人魚がいてもいいよね!~ 

 本の表紙には、金色の髪の楽しそうな人魚の中に一人だけ赤い髪をした寂しそうな人魚が描かれています。このちょっと気になる赤い髪の人魚シンシアは、泳いだりおどったりネックレスを作ったりすることは他の誰にも負けないのですが、歌だけはまったくもって苦手でした。ある日、人間の船が迷い込んで見つかりそうになりますが、シンシアが偶然にも大きな声で歌を歌ってくれたおかげで・・・。歌が苦手な人魚って私たちのイメージとは違いますが、少しくらい苦手なことがあってもいいのかな?と思わせてくれるお話です。
 この挿絵を手がけたルイス・スロボドキンの表情豊かでユニークな絵が、より一層この物語を楽しくさせてくれます。

(島根日日新聞2021年1月18日掲載)