ゴリランとわたし(子ども)
2021年10月01日
作:フリーダ・ニルソン 訳:よこのなな 絵:ながしまひろみ/岩波書店
~幸せの形は人それぞれ!~
このお話はがらくたを売って生活をしているゴリラが、養護施設から子どもを引き取り、家族になっていくお話です。
ゴリラが自分の親になることに恐怖と恥ずかしさを感じるヨンナは逃げだそうとします。しかしそんなヨンナの思いに寄り添ってくれるゴリラン。少しずつゴリランとの生活に幸せを感じ始めたある日、土地開発の計画に巻き込まれ、家を奪われてしまいます。
お互いが思いつかないところを補い合いながら生活していくうちに、愛情を知らなかった二人が本当の家族のように強く結ばれていく姿は、家族の在り方や人を信じることの幸せに気付かせてくれます。細かいことや約束事に縛られない生活は、子どもたちにとっては理想の生活なのかもしれませんね。
(島根日日新聞2021年9月6日掲載)