熱く生きた医人たち(一般)
2024年06月24日
鈴木 昶/新日本出版社
~医学で未来を紡ぐ医人~
平均寿命が八〇歳を超えた現代日本ですが、江戸時代の平均寿命は四十四歳だったと言われています。そんな健康で長寿な社会になった理由の一つに医学の進歩があります。
本書では、室町時代に医学の礎を築いた田代三喜氏から、予防医学を重要視した北里柴三郎氏、世界で活躍し二〇一九年に亡くなった中村哲氏まで、五〇人の「医人」たちの人生と人柄が一人につき約四ページで記されています。
読み進めていくと、今では当たり前とされる医術や医学も、未来で確立される治療法も、病気と向き合い戦い続けてきた人々の努力の積み重ねの上に成り立つことが分かります。
医学の進歩の大切さを実感するこの頃ですが、人々の命のために生きた医人の人生を辿ってみませんか。
(島根日日新聞2024年6月24日掲載)